(症状のチェック方法と克服法)

この症状は、受験ノイローゼに近いものであり、就職試験に何度も落ちてしまうことで落ち込んでしまう状態を言います。

「就活うつ」と呼ばれることも多いですが、最近は派遣社員が増え、正社員として就職することの出来る人が、ますます減ってきているために、この症状に悩む人が、これからは、さらに増えてくるのではないかと思います。

今は何度も就活、つまり、就職試験に失敗し、うつ病になってしまう人も増えているようです。

2011年の警視庁のデータでは10から20代の若者の150人が就活うつのために自殺したとのことです。

ただ、このように、実際に自殺してしまう人の場合は就活ノイローゼではなく、うつ病になると思います。

つまり、就活ノイローゼの場合は、神経質性格の特徴を持っているために、自殺してしまうことはないと思います。

ただ、就活に失敗し、落ち込み、うつ状態になり、家にひきこもってしまうことはあると思います。

しかし、就活ノイローゼの場合には、自殺したり、人に危害を与えるようなことにはならないものなのです。

ただ、最近はノイローゼの場合でも、精神科などの病院に行くと、うつ病と同じように抗うつ薬による治療をされることが多いと思います。

そして、SSRIといった抗うつ薬の場合は、この副作用で空元気が出てしまい、自殺したり、他人に危害を与えてしまうことも起こってくる可能性があると思います。

ですから、この点は注意が必要になってくると思います。

しかし、就活ノイローゼも、その根本原因は受験ノイローゼなどと同様に神経症や不安障害から起こっていますから、森田療法の学習をしていく中で、不安や完全欲に対する「とらわれ」が薄れてくると、これに比例して、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ですから、SSRIなどの抗うつ剤や抗不安薬といった薬を服用して対応するよりも、ある程度の時間は必要になりますが、森田療法の学習を通して、森田の考え方を身につけるようにしていった方が根本的な解決につながると言って良いと思います。