(症状のチェック方法と克服法)

この症状は、体臭ノイローゼと言われることもありますが、自己臭が強いように思えて電車やバスに乗れず、学校や会社に行くのに支障が出て悩んでいる状態を言います。

また、ここまでは行かなくても自己臭が気になり人中に出ていくのが不安で外出しにくくなっていることが多いものです。

なお、自己臭ノイローゼは、ワキガや、おなら恐怖症と言われている症状に近いものだと考えて良いと思います。

つまり、自己臭のために周りの人が嫌がったり、変に思われていると感じ悩み、苦しんでいるものなのです。

こういう意味で、自己臭ノイローゼの場合は、あがり症や対人恐怖症、社会不安障害の傾向が強いものだと考えて良いと思います。

そして、この症状の場合も、実際には、それほど自己臭が強くないにも関わらず、本人が体臭が強いと感じているものなのです。

つまり、周りの人が客観的に見れば、ほとんど何も感じないにも関わらず、本人だけが体臭が強いと感じ、悩んでいる状態が自己臭ノイローゼの特徴だと言って良いと思います。

自己臭には、さっきも書きましたが、おなら、ワキガやワキ汗、便、性器など色々なものが対象になります。

ただ、共通して言えるのは、これらの自己臭のために他人が不快に感じていると思っていることなのです。

客観的に見れば、若い女性の体臭などは男性から見れば、むしろ魅力的で心地よく感じるものですが、自己臭ノイローゼに悩んでいる本人にとっては、とても、このようには思えないものなのです。

このように主観と客観のギャップがあるというのがノイローゼや神経症の場合に共通する特徴だと言って良いと思います。

なお、自己臭ノイローゼの場合も、その原因は神経症(不安障害)から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、自己臭に対する「とらわれ」が薄れてくると、この結果として少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ですから、自己臭ノイローゼの場合は薬を飲んだりして対応するよりも、ある程度の時間は必要になりますが、森田療法の考え方を身につけるようにしていった方が根本的な解決につながると言えるのです。