(症状のチェック方法と克服法)

咽喉頭ノイローゼの咽喉頭は「いんこうとう」と読みますが、要するに「のど」のノイローゼのことです。

つまり、のど(喉)に物がつまっているとか、とげが刺さっているなど違和感を感じ、これが常に気になってしまう状態のことを言います。

中には喉(のど)が塞がる感じがして声が出にくいとか、呼吸が苦しいとか、胸がつかえる感じがすると訴える人もいます。

しかし、検査をしても特に異常が見られないということで、何軒もの病院をはしごするというパターンも多いものなのです。

つまり、腫瘍など実際に喉に異常があって起こる場合は咽喉頭ノイローゼにはならないものなのです。

神経質性格の人は自分の体の状態に対しても敏感になりやす面が強いものです。

森田療法の創始者である森田正馬先生はヒポコンドリー気質と言っていますが、こういう神経質性格の人の場合、喉に異常がなくても違和感を感じやすくなるものなのです。

しかし、今は残念なことに、病院に行けば、特に異常が見られなくても、適当な薬を処方されることが多いように感じます。

また、病院の先生も現金なもので、特に心配はない状態にも関わらず、適当な病名をつけてしまうこともあると思います。

しかし、神経質性格の人は、こういう病院の先生から言われた一言で大きく影響されてしまうものなのです。

つまり、病院の先生が言ったのだから、やっぱり自分は病気なんだと信じ込んでしまうことが多いものなのです。

今は、こういう形の「思い込み病」と言っても良い人が増えているのではないかと思います。

そして、咽喉頭ノイローゼも、この一つに入ると言って良いと思います。

なお、繰り返しになりますが、咽喉頭ノイローゼも、その根本原因は自律神経失調症などと同様に神経症(不安障害)から来ていますから、森田療法の考え方を身につけていく中で、喉の違和感に対する「とらわれ」が薄れてくることで、少しずつ根本的に改善してくるものなのです。

ですから、薬を飲んだりして対応するよりも、ある程度の時間は必要になりますが、森田療法の考え方を身につけるようにしていった方が、より根本的な解決につながると思います。